水際で生きてる

うつ病と診断されて二年経つとある人物の日記です。

患者の「証言」

11月6日 朝から眩暈が絶えなかった。布団に入っても悪寒がするし、体は痛いし、腹も痛い。やはりこのままでは埒が明かないと思い、昼から病院に行った。

先生と色々話し合った結果、セルトラリン50㎎が復活した。

家に帰ってすぐに残っていたセルトラリンを飲み、もう一度横になった。

 

しかし、医者という職業はつくづく大変だなと思う。

特に精神科医なんてその最たる例じゃないだろうか。なにせ、診断のほとんどが患者の自己宣告により成り立っているからだ。

 

NHK放送のTV番組で『総合診療医ドクターG(ジェネラル)』という番組がある。

名医が実際に出合った症例をVTRにし、研修医たちが情報をすり合わせ、正しい病名を探り当てるというのが番組の大まかな内容だ。

この番組は、医療の知識が殆どない素人でも面白く、推理小説感覚で見ることができたので、そういったものが好きな人にはぜひ見てほしい。

さて、病名を探り当てるうえで重要になってくるのは「血圧」や「脈拍」などの数値はもちろんのこと、患者の「証言」つまり、診察中の会話なのだ。

しかし、ここで面倒なことに患者たちはよく嘘を吐いたり隠し事をしたりする。もちろん患者たちに悪気はない。ただ「関係ないかな」とか「気にも留めてなかった」などの理由で、大事なことを話していないことが多いのだ。

ここを、患者とのコミュニケーションや検査結果との矛盾で質問して、病名を探り当てていくのが、番組の醍醐味なのだが、なぜ私がこの番組のことを話題に出したかというと、自分の診察中の会話も大概怪しいよなあと思ったからである。

 

これは、うつ病双極性障害の診断の間で揺れ動いてる人間の話として聞いてほしいのだが、私はこれまで双極性障害の特徴があるかという質問に「当てはまらない」と答えていた。なんどもだ。

私自身は本当に当てはまらないと思っていたし、自覚がなかった。

だが、最近になってあれは躁状態だった?もしかして私は双極性障害か?と思い、双極性障害の特徴に「当てはまるかもしれない」という話をし始めたのだ。

 

番組に出てくる患者たちの「証言」よりも質の悪い怪しさだ。

しかも、検査して数値がでるような病気でもない。

 

主治医には迷惑かけてるなあと、反省しつつもう少しましな証言ができるよう、今日もブログに症状をまとめておくのだ。

 

横になって、起きたら眩暈は随分と軽くなっていた。

風呂に入っても冷や冷やしない。こんな心地は久しぶりだった。

やはり、体がだるいのはいけない。心だけ元気でも無理がある。

心身共に健康でないと、人間上手く立ちいかないと実感した日だった。