視界が揺れる。一回休み
11月3日 昨日はあのあと、障害年金の申請に行った。そしたら、貰えるまで約6か月かかると言われ、ものすごく落ち込んだ。正直取り乱してしまった。半年も私はこんな焦燥感を抱えなければならないのかと極端に考えていた。
迎えに来た母に泣きつき、さすがにマズいと思われたのか、資金援助の話が出た。母の口座からいくらか私に渡してくれるらしい。
そんなもの、使えはしないと思った。申し訳がない。不甲斐ない。
日が開けて今日、昨日さんざん泣きつかれたからか、一旦の金銭的不安が軽減されたからか、薬が効いたからか、ぽろっと仕事をする気がなくなった。明日はやるが、一日は休むかと判断できた。
久々に本を借りに行った。謡曲『隅田川』が読みたかったのと、新たに始めた仕事の効率化のために勉強できる本が欲しかったのだ。
書架を歩く間、ぐわんぐわんと視界は今日も揺れていた。本をいくつか探すのはこんなに大変だっただろうか。
そんな時、図書館の大きな窓の外から祭りの声が聞こえてきた。明るいショーの歌声にはしゃぐ子供の声、動く遊具の機械音。
一瞬つられて楽しくなった。その時、視界が揺れた。
全部、全部、窓の向こうのことだった。
そういえば、そのお祭り会場では、少し前に人が亡くなっていた。
なんだか虚しくなって、できるだけ周囲の音から気を逸らした。
どことなく、憂鬱ではありながらも、ほどほどに活動的に一日を終えた。
まあ、休日としては及第点だろう。
母からの資金援助に関しては、一旦受けようと思う。受け取って、使わずにしまい込むか、投資に使うかなりして、母の元に後々返せばいい。
少なくとも、その資金を引っ越しや独立資金には充てることはないと思う。ここまで、さんざん援助はしてもらったのだ。この歳でこれ以上頼るわけにはいけない。
そもそも、お金があったら私はなにがしたいんだろう。
ああ、ショーが見たい。楽しい気持ちでショーが観たい。
でも、「ショーを楽しく観れる精神状態」は金で手に入るものではないのだろう。
今日、聞こえてきた歌声は、人生で最悪に気分が悪かった。