水際で生きてる

うつ病と診断されて二年経つとある人物の日記です。

社会の懐

11月1日 気分はいいが寝坊した。2時頃に寝て10時半ごろに起きた。遅めの朝食をとって、薬を飲んだ。その後しばらくしてから、ふらつくようになった気がする。

午後から母に連れられて従兄弟の家に行った。楽しく会話ができたのだが、私には早く家に帰って仕事をしたいという焦燥感があった。だが、家に帰れたのは18時前だった。

途中、私は早く家に帰りたいと母に伝えた。しかし、断られた。引き下がることもできたのだろうが、迷惑をかけたくなくて我慢した。仕事はできなかった。(正確には携帯でできるお小遣い稼ぎはしていたのだが、今日予定していたライブやデータ入力はできなかった)

正直、イライラした。

そのあとは、自分の性自認について友人たちと話して気を紛らわせた。

自分はどうやら、リスロマンティツクといわれる分類に近そうだと気が付いた。

 

寝起きの爽快感は最近は少ない。寝起きの良さはエビリファイという薬を処方されていた時の方が良かった気がする。

というのも、私はすっきり起きれたという経験を、エビリファイが処方されるまでほとんど経験したことがなかった。エビリファイがあれば、起きようと思った時間よりも前に起きられる。正直人生が変わったのだ。

それまでは、目覚ましアラームを何重にもかけ、モーニングコールを頼んでなんとか起きていた。正直、時間までに起きて登校や出社をするというのは、私にはものすごくストレスがかかる行為だったのだ。

怒られることが嫌いな人間であるため、遅刻するのはとても怖かった。

 

だが、エビリファイを飲んでからは、すっと目が覚めるのだ。朝の、あの布団の中でのけだるさがなく、未練を残さずに起き上がることができた。

あれ?これが、普通に出社できる人間の感覚なのか?遅刻に怯えて就寝する日々はなんだったんだ?この世の中の疑問が一つ解けた気分だった。起きれる人間というものは、どうやらこういう感覚らしい。

会社勤めを再開するなら、またエビリファイみたいなサポートは欲しいと思う。早く就寝しようが何しようが起きれないんだ、努力はちゃんとしているんだよ。責任感も義務感もある。でも、起きれないんだ。

 

堂々と遅刻できる性格でもなかったため、怯えながら日々を過ごしていた。また、そんな日々が返ってくるのか、それとも病気が寛解すれば起きれるようになるのか。まだわからないが、あの恐ろしい日々には戻りたくないなと思う。

 

きっと世の中には、怠けてるわけじゃないのに「普通」ができない人が、私を含め沢山いる。もう少し、社会の懐が広ければな、と思った日だった。